医師会について

 養父市医師会について

前身は、昭和22年に設立された養父郡医師会です、2003年に、養父市誕生と共に、養父市医師会に改名されて2018年で設立後71年を数えます。2018年4月現在、会員数は、43名、公立八鹿病院（地域医療支援病院）、但馬病院の二つの病院と、１４の診療所が有り、養父市内すべての医療機関が加入して日々の医療、保健福祉活動に従事をしています。養父市は、本来名医の誉れである、やぶ医者の古里であります。江戸時代の古文書から、藪医者の本来の語源が、但馬（但州）の養父に住む名医の呼称で、今で言う藪医者とは、全く反対の意味で有る事が分かっています。
この事をふまえ、兵庫県養父市では、市の主催で、平成26年から、医療過疎地で活躍する若手医師の地道な活動を称え、地域医療の発展と若手医師の育成に寄与する目的で、｢やぶ医者大賞｣　というユニークな顕彰制度を実施しています。当医師会も選考委員会、表彰式等で協力をして、平成30年で、第5回を数え、10人のやぶ医者が誕生しています。

ご挨拶

2018年4月から第10代目の医師会長を仰せつかることになりました枚田と申します。
養父市は、広大な面積の中、24,000人強の人口で、多くの地方の農村地域と同様、高齢化と過疎の問題を抱えています。
当医師会のメンバーも大変少ない構成の中、日々の診療に加え、学校医、園医、産業医の活動、介護保険事業を中心とする保健、福祉の面でも多くの役割分担を果たしています。
医師会では、病診連携、診診連携に以前から力を入れてきています。諸先輩の努力のおかげで、頻回に診療所の医師と、八鹿病院勤務の専門医の医師との間で、懇談会、研修会を頻繁に実施して、顔が見える良好な関係を築けています。
この点は、大きな財産で、紹介での受診、高度な専門的な検査、手術を含む治療、入院治療へも大変スムースな受け入れがなされる環境ができています。
公立八鹿病院は、歴史も有り、最新の医療機器も備え入院機能も充実している南但馬地域の基幹病院ですが、地方の大きな病院に共通する医師不足という深刻な問題を抱えています。2004年に始まった新臨床研修制度の影響が強く10年以上にわたり様々な手当がなされていますが、まだその充足は、十分な状況でなく、病院勤務医の先生方に多くの苦労をおかけしている現状です。
市民の皆様にも、現状を十分ご理解をいただき、まずは｢かかりつけ医、主治医｣での診察、診療を基本に良くご相談をいただき、精密検査を含め専門的な検査、手術等の治療、入院加療が必要等と判断される時は、主治医から診療情報提供書（紹介状）が発行されます。そして紹介状を持参して病院への受診をしていただければ、診療がより円滑となりますのでご協力よろしくお願いします。
今、人生100年の長寿の世となりましたが、健康寿命の延伸がさらに重要で人生の最期の穏やかな過ごし方も良く考えなければない大事なテーマです。
医療のみでなく、今後、介護を含む福祉、保健事業等もまずまず重要な課題となります。医師会としても行政と十分協力をして、様々な分野で活動をしてその責を果たしていきたいと考えます。

2018年4月
養父市医師会
会長　枚田 一広